サラダのサブスク「サラスク」

2020/09/28 14:27

サラドは “サラスクプロジェクト” を掲げ、エシカルで持続可能な食事の提案を目指しています。
私たちは現在、環境問題を意識した100%プランツベースのレシピ考案に挑戦を続けるとともに、日々の食事の “エシカルな選択肢” のひとつになることを目標としています。

少しづつ菜食への方向転換ができることが理想ではありますが、お肉の美味しさや栄養価を知っている私たちにとって、まだまだ動物性食品ゼロへの変換は難しいのが現実です。
そこで、”現在使用している鶏肉を、倫理的な方法で育てられたものに変えよう” という結論に至りました。

健康で美しい毎日に欠かせない、貴重な栄養素であるタンパク質。
サラドでも人気のオリジナルチキンシーザーサラダや、塩チキンと濃厚ごま油ドレのサラダなど、チキンを使用するサラダはすべて、秋川牧園さんの鶏肉を使用することと決めました。

山口県、島根県、福岡県、熊本県の16の農場のもとで育つ、秋川牧園の鶏たち。
今回は “サラスクが秋川牧園を選んだ理由” について、少しだけお話ししたいと思います。

"無投薬飼育" への挑戦
畜産の生産性を高めるために使われている、抗生物質や抗菌剤。
実際にアメリカでは、販売されている抗生物質の80%が人間の患者ではなく、食用となる動物たちに使われていると言われています。

抗生物質や抗菌剤漬けのお肉が、どうして身体に悪影響を及ぼすのか。
それは “薬剤耐性菌の増加” が、大きな問題となるのです。薬剤耐性菌とは、家畜に抗生物質や抗菌剤を多用することで、細菌自体がその薬に抵抗力をつけてしまった状態の菌のこと。
つまり感染症などを引き起こす原因であるウイルスや細菌が、どんどん強力化していくということです。

これは人間の生命にも、大きな影響を及ぼします。このまま対策を取らなければ、人間の感染症の治療が困難になるといった事例も懸念されています。



秋川牧園が実現させた、抗生物質や抗菌剤を一切使用しない無農薬飼育。
カギとなったのは、“動物を健康に育てる” ということ。

私たちもストレスフルで不健康な生活を続けると、身体に不調が出たり病気をしがちになりますよね。
鶏だってもちろん同じなんです。しかしながら現在の養鶏の現場では、コスト削減や肉をたくさんつけさせるために、鶏たちを狭いケージに閉じ込める飼育方法が当たり前に行われています。このような飼育の仕方は、アニマルライツの観点からも様々に批判を耳にするようになりましたね。

秋川牧園ではそうした問題をいち早く危惧し、鶏たちにとって健康な生活を送れるような飼育方法を考案。
太陽の光や風が入り込む「開放型鶏舎」を採用し、のびのびと育つように1坪あたり35羽の飼育密度としています。秋川牧園では鶏たちが、”朝日で目覚め、広々とした鶏舎で運動をし、日が沈んだら眠る” そんな規則正しい生活サイクルで育てられています。

こうしたストレスフリーな生活が鶏たちの健康を守り、無投薬飼育が実現したのです。

秋川牧園オリジナル、植物性飼料
秋川牧園で育つ鶏たちは、動物性の飼料を一切食べていません。
実は肉骨粉や油脂などの動物性原料には、食物連鎖の過程で分解されず濃縮された農薬などが残っているケースがあるんだとか。そうした化学物質が、めぐりめぐって私たちの身体へ入るリスクを断つために、100%植物性の飼料を使用しているとのこと。

そんなオリジナル植物性飼料の主原料となるのが、トウモロコシ。
輸入原料であるトウモロコシは、ポストハーベスト農薬*不使用のものに限定しています。さらに大豆、なたね、アルファルファなど、全ての原料は非遺伝子組み換えのもので作られています。

✳︎ポストハーベスト農薬:収穫後に散布される農薬のこと。輸出用の食品に多く使われ、運搬中に発生する外注やカビを防ぐ。ポストハーベスト農薬は、畑で使われる農薬に比べて、約100倍〜数百倍の濃度で使用されることが多く、人体への影響が懸念されている。

秋川牧園のポストハーベスト無農薬へのこだわりについては、こちらもご覧くださいね。



また、秋川牧園では「飼料用米プロジェクト」として、家畜のエサとなる特別なお米も生産しています。飼料用米グループで育てた飼料用米を鶏たちに与え、彼らの排泄物を堆肥にして飼料用米を育てるというサイクルを作っているんです。
私たちが生活の中で意識することは少ないですが、飼料の自給率向上も大きな課題なんだとか。持続可能な循環の仕組み作りを、消費者としても応援したいですよね。

いかがでしたでしょうか?
現在畜産業には、環境に関するものだけではなく、様々な問題があると感じています。"アニマルライツ" もそのひとつ。あまりに非倫理的な飼育の仕方は、世界中で問題視されており、その中でも日本は動物愛護後進国と言われています。

サラドスタッフもまだまだ勉強途中ではありますが、私たちも提供していて気持ちのよい商品を、そして召し上がる皆様にとっても気持ちのよい食事を、これからも目指したいと思っております。

畜産物の消費について、これまでの学びをこちらにまとめてみました。
よろしければ、ご一読くださいね。これまでの食事への思想が、少しだけ変わるかもしれません。